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千代(ちよ) とは
2023年のNHK大河ドラマ(第62作)「どうする家康」に登場する歩き巫女・千代に関して実在する女性なのか?調べてみた。
この巫女は、俳優(女優)の古川琴音さんが演じられる。
古川琴音さんは、2020年の連続テレビ小説「エール」でも、主人公夫妻の娘(古山華)の役として主演なさっていた。
おふう ~ 巫女・千代と行動を共にする謎めいた遊び女(あそびめ)の「おふう」の配役は天翔愛さん(藤岡弘、さんの長女)、おりん役は天翔天音さん(藤岡弘、さんの次女)が大河デビューを果たす。
NHKさんの説明によると千代の設定などは下記の通りだ。
古川琴音さんが演じる千代(ちよ)は、三河・本證寺の境内で神秘的に舞う巫女として振舞い、徳川家康(松本潤さん)と、本證寺の住職・空誓上人(市川右團次さん)が出会うきっかけをつくるとある。
もともと千代は歩き巫女と言う設定で全国津々浦々を歩いて巡っており、各地の情報を握り重要人物と通じているが、素性も狙いもか味方かも分からないと言う。
しかし、ナイーブな徳川家康とは不思議な縁で長い間関係を結ぶとある。
下記はTwitterにある情報を公式な方法で共有表示したもの。
【第6弾出演者発表!】
本證寺の境内で神秘的に舞う巫女として振舞い、家康と空誓が出会うきっかけをつくる。
各地の情報を握り、重要人物と通じているが、素性も狙いも、敵か味方かも分からない。
家康とは不思議な縁で、長き関係を結ぶ。 pic.twitter.com/PIpnbIlu6S— 2023年 大河ドラマ「どうする家康」 (@nhk_ieyasu) December 1, 2022
2022年「鎌倉殿の13人」でも歩き巫女(大竹しのぶさん)というキャラクターが登場したが、千代の場合にはミステリアスに加えて神出鬼没な女性と言う役どころのようだ。
そもそも歩き巫女と言うのは、特定の神社に所属せず全国を渡り歩きながら、祈祷(きとう)・託宣(たくせん)などを行いつつ生計を立てる巫女のことをいう。
全国を回るのが仕事なので行き来が制限される世の中でも自由に移動できたようだ。
しかし、徳川家康に関与した実在する女性として該当者はいるのだろうか?
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まず本證寺の線から調べ見ると2022年5月のGW中に行われた、本證寺での「本證寺フェスティバル」(お寺フェス)では、本堂内にて巫女の舞も披露されたようだ。
まぁ、巫女が由緒ある寺院で舞うのは普通の事でもあるため、戦国時代でも珍しくない。
もっとも昔は娯楽が少ないので巫女の舞を見るのは楽しみのひとつでもあった。
しかし、それ以上、本證寺と巫女の接点はみつからない。
戦国時代の巫女と言うと有名なのは出雲阿国(いずもの おくに)がいる。
出雲阿国は出雲大社の巫女とされるが、出雲大社勧進のため諸国を巡回して踊りを披露していた。
これまでの大河ドラマにも出雲阿国は数回登場し、主人公と接している。
この出雲阿国は、蒲生氏郷や森忠政の家臣である名古屋山三郎の妻になったともされる。
ただし、名古屋山三郎じたい1572年生まれであり、本證寺が取り上げられるであろう三河一向一揆は1564年のため、出雲阿国と言う女性じたいはもっとあとの時代の女性と考えられる。
もっとも、戦国期の巫女としては出雲阿国が有名なだけであり、出雲阿国も2代目がいたともされるなど、巫女じたいはたくさん存在していたものと推測できる。
そのため、出雲阿国と同じように、諸国を周りながら舞を披露していたのが、古川琴音さんが演じる「千代」と言う事になるのであろう。
このように放送が始まる前の限られた情報の中では、ほとんどオリジナル人物だと思うのだが、忍者のように情報収集したことを伝えるだけでなく、色々な重要人物を徳川家康に紹介したりする役割も果たすものと推測する。
ただし、武田信玄も歩き巫女(あるきみこ)を抱えていたとされるが、これは女性の忍者「くノ一」のみで構成していたとする。
そして全国各地を渡り歩きながら、巫女として吉凶を占うなど、たくさんの人と接しては情報を集め、有用な情報を武田家にもたらしていた事例もある。
どうする家康では、岡崎城の町奉行・大岡弥四郎(大岡忠賀)を武田勝頼に内通させるのに歩き巫女などが関わり、結果的に瀬名(築山殿)も武田に内通させる役割を担うようだ。
なお、武田家のくノ一(女忍者)として有名なのは「望月千代」(もちづき-ちよ)がいる。
望月千代は実際に「巫女」(歩き巫女)として諜報活動をしていたともされるため、ひょっとしたらこの望月千代がモチーフなのかも?知れない。
しかし、徳川家康は女忍者は使わなかったとされるため、劇中に登場する千代は、徳川家が抱えていたと言う事ではないのだろう、
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もうひとつ気になるのが熊野比丘尼である。
もともと比丘尼は巫女的女性のことを言うが、熊野比丘尼(くまのびくに)が知られる。
戦国時代になると荘園を失うなどし、熊野三山の資金を集めるために熊野比丘尼と呼ばれた女性らは諸国を巡り歩いた。
有髪の女性であり、熊野で年越しすると伊勢に詣で、諸国を巡って熊野信仰を布教したようだ。
麒麟が来るの時の駒のように、意味が薄い状態にだけはならない事を期待したい。
<追記>
鳥居元忠が継室に迎えた女性が馬場信春の娘である。
どうする家康では、その馬場信春の娘が千代だったと結び付けた。
なかなか面白い発想であるが、実際に徳川家康は鳥居元忠に命じて、馬場信春の娘が甲斐にいるゆようなので探すようにと命じたともされている。
常山紀談によると甲斐・谷村城を任されていた鳥居元忠は、馬場信春の娘を見つけるとそのまま妻にし「訊ね探しましたが行方がしれませんでした」と徳川家康に報告したともされる。
馬場信春の娘は、鳥居忠勝、鳥居忠頼、鳥居忠昌、戸沢政盛の妻と4人の子を設けた。
以上、最終的に歩き巫女・千代に関して具体的な実在人物は見つからなかったので、ドラマにて創作上の女性と考えられるが、今後、何かわかったら更新したいと思う
・望月千代 (望月千代女)~武田の女忍者を簡潔にわかりやすく1分で紹介
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